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腹が減った。何日も何も食べていない。死にそうだ。森の中を歩き続けてどれぐらい経ったのか?わからない。小さな小屋を見つける。明かりが点いている。助かった。私はそう思った。小屋に入る。すると一人の黒いスーツの男が出てきた。微笑んでいる。私は「助かった。死ぬかと思った。すいませんが何か食べる物はありませんか?」と聞く。すると男は「あら。食べ物ですか?ありますけど。あなた本当にお腹すいてます?そんな筈はないと思うんだけど。おかしいな。」おかしい?何がおかしい事があるか。私は何日もの間、飲まず食わずで、この森を、さまよい続けたんだ。腹も減るに決まっているだろうが。と怒鳴り散らそうとしたがグッと我慢した。ここで何か食料を貰わないと本当に死んでしまう。感情を抑えてもう一度私は懇願した。「水、だけでも良いんです。貰えませんか?死にそうなんです。」すると男は笑顔で言った。「あなた、とっくに死んでますよ。」
ホラー
公開:22/05/21 13:12

ソフトサラダ( 埼玉 )

時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。

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