あいするということ/栞を挟む

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その頬を殴ってみたい

透けるような白肌が腐ったバナナのように変色するのをじっと眺めていたいと思った

こんな感情は初めてで後ろめたいのにわたしは密かに興奮していた

その頬の下にある首筋を汗が伝っていくのが見えた


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あなたの言葉を栞にして
本に挟んでおく

それを悲しみにくれる日に開く

それだけで救われる安直なわたしは
街の煌めきだとか
道端の花だとか
スカートの模様だとか

そんなものを大事にする

いつしか本は日焼けして栞も日焼けして
青春
公開:22/05/17 15:55

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