死神の娘の恋

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今日も私は、現世で亡くなった魂を死後の世界へ導く仕事をしている。お父さんってば顔が怖いし鎌を持ってるから、亡くなった魂達から不評なんだ。だから最近は、私も魂を導く仕事をしている。私は死神の娘である。

「こんにちは。お迎えに来ましたよ」
「重さが……重さが愛だと信じていた」
「あのぉー……。もしもーし、聞こえてますか?」
「はっ!?な、何。君は!?」
「死神です。魂のお迎えに来ました」
「お迎え?」
「私は、死後の世界へ案内する仕事をしています。あなたは死んだんですよ」
「そうか。俺は彼女の新しい男に屋上から突き落とされたんだ」
「はい。そうですね。よく覚えてましたね。さあ行きましょう」
「重さは愛じゃないのか?」
「私、死神なので恋はしたことないんです。だから分かりません。でも重いと相手は疲れちゃうんじゃないかな」

恋か。
まあ私は恋なんてしないだろうな。たまに綺麗な魂は見るけどね。
公開:22/05/17 10:16

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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