異世界転生
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バイトの帰り道、電気屋の窓際に飾られているテレビで新作アニメの予告をしていた。
『『異世界転生したら勇者になっちゃった!』この秋放送開始!』
「……くだんな」
ボソッと吐き捨てて我が家に戻る。
今の流行りは専ら『異世界転生』。こことは違う世界に生まれ変わって、チートな能力で世界を救う…とか、そんなやつばかりだ。
嫌なものを見たなと、部屋の隅に荷物を投げ付けて敷きっぱなしの布団に寝転んだ。
「異世界転生なんて、面白くもなんともねーよ……」
ゴロンと寝返りをうつと、荷物同様部屋の隅に放置されているものが目に入った。
ボロボロの安アパートには不釣り合いの、中心に赤い宝石が嵌め込まれた金色のぶ。
そう、それは、
かつての世界で俺の身分を証明していたモノ。
「異世界転生したらなぁ、勇者がフリーターになるんだよ!!」
そう大声で叫ぶと、隣の部屋から思い切り壁をドン!と叩かれてしまった。
『『異世界転生したら勇者になっちゃった!』この秋放送開始!』
「……くだんな」
ボソッと吐き捨てて我が家に戻る。
今の流行りは専ら『異世界転生』。こことは違う世界に生まれ変わって、チートな能力で世界を救う…とか、そんなやつばかりだ。
嫌なものを見たなと、部屋の隅に荷物を投げ付けて敷きっぱなしの布団に寝転んだ。
「異世界転生なんて、面白くもなんともねーよ……」
ゴロンと寝返りをうつと、荷物同様部屋の隅に放置されているものが目に入った。
ボロボロの安アパートには不釣り合いの、中心に赤い宝石が嵌め込まれた金色のぶ。
そう、それは、
かつての世界で俺の身分を証明していたモノ。
「異世界転生したらなぁ、勇者がフリーターになるんだよ!!」
そう大声で叫ぶと、隣の部屋から思い切り壁をドン!と叩かれてしまった。
ファンタジー
公開:22/01/09 10:10
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