目覚まさない時計

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午前6時。ジリリリリリ。
目覚まし時計のアラームが鳴った。

「ううっ……うーんっ……」

派手なアラーム音で起きざるを得ない。身支度をする。学校へ行って帰ってきて寝て、また午前6時にうるさい目覚まし時計に叩き起こされる。そんな毎日だ。
午前6時。ジリリリリリ。

「うるさーーい!!」

私は目覚まし時計を叩きつけた。

「ごめんなさい。明日から静かに起こすからもう乱暴しないで……」
「喋った!?」

次の日になった。午前6時。

「おはよう。ふふっ。君はお寝坊さんだね。もうっ……起きてっ……。ねぇ。起きてってば……」

部屋中に響き渡る甘い声をしたイケメンボイス。

「な、何!?」

私はビックリして飛び起きた。

「優しく起こしたんです」
「いや、それは恥ずかしいわ。やめてよ」
「じゃあもっと寝る?一緒に寝ようか」

そのイケメンボイスに誘われるまま、私はまたベッドに入って眠った。
公開:22/01/02 11:03

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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