死小説「髑髏」
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私小説という小説のジャンルがある。それは作者自身の経験を元に書かれた話である。私小説作家の大久宮虹色は、悩んでいた。これを世に送り出していいものかと。
「先生。もっとこう……凄い作品は書けませんか?うちみたいな小さな出版社が生き残るには、先生のお力が必要なんです。人助けだと思って何卒お願いします」
編集者は、大久宮虹色に頭を下げた。
「ないこともないけど、かなり危険な作品だ」
「それはどのような作品なのですか?」
「それは髑髏という。読んだ人間が必ず自ら死を選ぶ小説。そうだな……。私小説ならぬ死小説と言ったところか。実は10年前に書いた作品なんだが、試しに読んだ知人6人が全員自ら死を選んでいる」
「す、凄い!!それを是非出版させてください」
死小説「骸骨」の売上は、100万部を突破した。そして史上最悪の殺人兵器を生み出した出版社は、ついに倒産してしまった。
「先生。もっとこう……凄い作品は書けませんか?うちみたいな小さな出版社が生き残るには、先生のお力が必要なんです。人助けだと思って何卒お願いします」
編集者は、大久宮虹色に頭を下げた。
「ないこともないけど、かなり危険な作品だ」
「それはどのような作品なのですか?」
「それは髑髏という。読んだ人間が必ず自ら死を選ぶ小説。そうだな……。私小説ならぬ死小説と言ったところか。実は10年前に書いた作品なんだが、試しに読んだ知人6人が全員自ら死を選んでいる」
「す、凄い!!それを是非出版させてください」
死小説「骸骨」の売上は、100万部を突破した。そして史上最悪の殺人兵器を生み出した出版社は、ついに倒産してしまった。
公開:22/01/03 09:33
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・SSG投稿作品1500作品突破
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・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。
https://youtu.be/frouU2nCPYI
・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過
〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)
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