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カゴに山盛りに盛られた2を大鍋に入れて湯がき始める。
「2002年、2020年に続き待ちに待った2022年!今年は2が大変美味しいん年なんですよ!」
正月番組で料理研究家が興奮気味に説明した。
アシスタントのアナウンサーは頷きながら
「2022年は2が3つも含まれる2に恵まれた奇跡の年ですね」
茹で上がった2をザルに上げる。色鮮やかになった2が美しい。
「そうなの!2つの時もすごい美味しかったんだけど2が3つのなんて…ほんと楽しみ!」
お椀に2を盛り付ける。
「正月らしく食べましょう。お雑2です!」
アナウンサーが2を頬張ると餅のごとく伸びた。
「美味しい!…となると2222年は一体どうなるんでしょか?」
「2が4つなんて…もう想像すら出来ないわ」
「あと200年。長生きしたいですね」

「いっそ魔女にでもなろうかしら。だから2を一番美味しく食べる最高であり最後のチャンスなの」
SF
公開:22/01/01 12:25
更新:22/01/01 18:12

吉田図工( 日本 )

まずは自分が楽しむこと。

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