鬼辛メニュー

何かバズリそうなものないか捜し歩いていると『鬼辛メニュー・我食、始めました』の看板を見つけた。
ここの鬼辛、前に食べたけどそれ程辛くなかったような…だから一口食べてあとは全部残した。それが新しくなった？高が知れているな。
とはいえ、確かあの時の投稿はそこそこ数字稼げたような…それを確認する為にもまた注文してみるか。
うわっ！何これ！辛すぎて食べられない！
一口食べてあとは全部残した。リアクションを投稿したからこれはもう用済みだ。
そう思ったのにスプーンを手離せない。辛くて食べられないそれを意志とは反対に口に運ぶ。食べれば食べる程腹が減る。
「どうだ？ウチの餓鬼辛メニュー。もう二度と御残しは許さないぜ」
店長がそう言って出してきたのは前回の私の食べ残し。
「安心しろ。まだ食べられる」
スプーンを伸ばし、食べたくないそれを口に運ぶ。あまりの辛さに胃が焼ける。
そんな私の姿が大いにバズっていた。