我らの旗手（10周年祭り参加作品）

十年一昔と言うが、確かに過ぎてしまえばアッという間だ。
良くも悪くも皆、10歳としを取る。赤ちゃんは5年生に、その小学生は成人に。そして歳月は絶え間なく進み、気が付けば私はおじんになっていた。
自分は小さい頃は、子供は子供、大人は大人、老人は老人で最初からその役割を演じるべき存在としてあるのだと思っていた。
それが年と共に演じる役が変わっていく事に気付いた時、とても不思議だった。誰の指示も無いのに勝手に変わっていく。
有名な女優さんすら、当時の若い娘役からお母さん役になり、今はお婆さん役を演じているのに驚く事もある。
勿論これは他人事では無く、人生において皆平等に通る道だ
でもその間の成長度や成熟度、満足度の内容は、各自千差万別だろう。
そう言えばショートショートの世界で、この10年間絶え間なく皆に希望や野心や安らぎを与えてくれる旗手がいる。
その名は皆さん知っている、そうだその人だ！