SnowShortGarden
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『一人の男が原因で十年間雪が降り続けている街がある』
情報に従って電車を降りると、蝉時雨の中、街にはチラホラと雪が舞っていた。ホームの雪を払っている駅員の頭に一流コックのような白い帽子が乗っていた。
「ブツブツ....これじゃ、いいですねぇは貰えない!」
駅員が頭を振ると、白い帽子が落ちた。帽子の正体は雪だった。雪を拾うと、物語の声が聴こえてきた。
ーーたぬき電車。乗客のたを抜く電車。乗車した田丸少年の身に異変がーー。
雪が溶けると声も止んだ。思わず
「いいですねぇ!」と言うと、駅員はニヤリと笑った。
雪には物語が詰まっていた。ある男の雪に触れたことでショートショートの虜となった住人は自らも思考の雪を降らせた。するとその隣人も雪に当てられ虜となり、雪は感染的に広がった。
「貴方の雪に触れてもいいですか?」
しまった。突然声をかけられた私の頭上には10センチ程、雪が積もっていた。
情報に従って電車を降りると、蝉時雨の中、街にはチラホラと雪が舞っていた。ホームの雪を払っている駅員の頭に一流コックのような白い帽子が乗っていた。
「ブツブツ....これじゃ、いいですねぇは貰えない!」
駅員が頭を振ると、白い帽子が落ちた。帽子の正体は雪だった。雪を拾うと、物語の声が聴こえてきた。
ーーたぬき電車。乗客のたを抜く電車。乗車した田丸少年の身に異変がーー。
雪が溶けると声も止んだ。思わず
「いいですねぇ!」と言うと、駅員はニヤリと笑った。
雪には物語が詰まっていた。ある男の雪に触れたことでショートショートの虜となった住人は自らも思考の雪を降らせた。するとその隣人も雪に当てられ虜となり、雪は感染的に広がった。
「貴方の雪に触れてもいいですか?」
しまった。突然声をかけられた私の頭上には10センチ程、雪が積もっていた。
その他
公開:21/12/26 15:06
十周年祭り
田丸先生十周年祝い
マイペースに書いてきます。
感想いただけると嬉しいです。
100 サクラ
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