まだ道半ば(10周年祭り参加作品)

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田丸先生は文壇デビュー10年か、私はこの10年何をしていたんだろうかと思いつつ寝た。
一本道を人々が上って行く、私も一緒に集団に付いて行くが、パジャマ姿に裸足だった。
歩く毎に足も痛くなり戻った方が良いかなと迷った時だ、突然休憩所に着いた。
老人が来て、私には背を向けたまま集団に残りは下りですから、もうひと頑張りして下さいと声を掛け、前の道を行く様にと指示した。
私はまた集団の後に付き、下り坂を楽に進んで行った。
先頭の一人が光が見えたぞ、もうすぐ到着だと叫んだ。でも私には暗い谷底しか見えなかった。
私は歩みを止め引き返そうと来た道を、後ろ歩きで休憩所まで戻った。
先程の老人が、今迄どこへ行っていたのですか、貴方の行く道はあの集団とは違いますよ、上り道の方です。急いで上って行きなさい。
きっと良い事があるからと声を掛けてくれた。
そこで私は目を覚ました、これからの10年頑張ろうと思った。
ファンタジー
公開:21/12/26 09:32
更新:21/12/26 09:34

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