白い箱

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「私は〇〇です。」
目が覚めるなりそう聞こえた。次は
「私は××です。」
と聞こえた。
何だかよく分からない場所に来てしまったようだ。しかし、どうやってここへ来たのか見当もつかない。夢でもないとすれば本当にここがどこかわからない。聞こえるのは、一言だけの自己紹介。今度は
「私は△△です。」
名前ははっきり聞き取れない。困った事に、姿形もさっぱり見えない。男か女か、はたまた人間なのかもわからない。
「私は□□です。」
まただ。突っ立てても埒が明かない。こちらも同じように声をかけることにする。
「私は??です。」
しかし何も返ってこない。次は何かに触れようと辺りに手を伸ばす。
すると、何かに当たった。そして頭の中に情報が入ってくる。〇〇さんの事だ。〇〇さんは男性で会社員なのか。次に当たったのは××さん。この方は女性で大学生。△△さん女性で………
ファンタジー
公開:21/12/22 13:03

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