タイム・スリップ・マシーン3

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教授が助手のマユミ君に、自信作である新しい機械を見せた。マユミははいはい、という感じで銀色で卵型をした乗り物をながめる。
「マユミ君。ついに長年の夢だったタイム・スリシプ・マツーンが完成した」
「シとツが逆です。最近の教授はますます日本語が不自由になったようで」
「日本語のルールから自由になったと言って欲しいものだ。それはそうと、記念すべき初飛行にマユミ君にも同乗してもらおうと……」
「お断りします。ろくなことになりませんから」
「マユミ君は冷たいのう」
教授がぼやきながら、いつものように独りで運転席に乗り込んだ。ボタンを押すと、突如として、教授のとなりに時計を手にした青色の大男が登場した。まるで、アラジンの魔法のランプのようだ。
あきれ顔のマユミ君に、教授ははたと膝を叩いた。
「しまった。タイム・スリップ・マシーンのつもりが、タイム・スリップ・マジンを作ってしまったわい!」
SF
公開:21/12/24 17:27

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