余命キャンディー

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「さあさあ見ていっておくれ。世にも不思議なキャンディーがあるよ。その名も余命キャンディー。食べれば自分の残りの寿命がすぐ分かる。これで人生、いつ終わるか分かるから終活対策もバッチリ。おひとついかが?」

公園の中にある屋台。売っていたのは、クレープではなく、余命キャンディーだった。私は残りの寿命を知りたいような知りたくないような。そんな微妙な気持ちだったが、なんとなく余命キャンディーを買った。早速、包み紙に包んであったキャンディーを口の中に放り込んだ。味はソーダ味だ。変化は割とすぐに分かった。鏡を見ると自分の頭の上に数字があり、カウントダウンしているのである。そうか、これが残りの寿命か。2592000秒。えーと、つまり残り1カ月。私の寿命は、もう残り少ないのか。私は遺言書を書いたり、家族の負担をなるべく減らして死に備えた。

3,2,1,0。

「……あれ?死なない」
騙された!!
公開:21/12/18 10:47

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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