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正月休みに、町はずれのお寺に墓参りに行った。
お墓を掃除し、スマホで写真を撮ると、急に眠気がして、気がつくと周りの様子が違っていた。
戦後、間もない昭和の様な風景だ。
向うから、数人がやってくる。先頭の若い女性は・・曾祖母だった。いつか古写真で見た、若い頃の曾祖母だ。
彼女は笑顔で僕の手をとり言った。「お帰りなさい」
他の人達も口々に言う。「お帰り、太郎君」「おかえり!」
僕は驚いた。太郎とは、僕の曽祖父の名前。戦争中、兵隊として戦い、南方で戦死した。
ちなみに近頃の僕は、曽祖父と瓜二つだと親戚に言われる。
呆然と皆の笑顔を見ていると、次第に周りがぼやけて、ふと僕は目を覚ました。
手元を見ると、スマホの充電がほとんど無い。朝、充電したはずなのに。
さっきの世界は、曾祖母の想いが作り出した、バーチャル世界なのか。
きっと仮想の夫でもいいから、ひとこと言葉をかけたかったのだろうか。
お墓を掃除し、スマホで写真を撮ると、急に眠気がして、気がつくと周りの様子が違っていた。
戦後、間もない昭和の様な風景だ。
向うから、数人がやってくる。先頭の若い女性は・・曾祖母だった。いつか古写真で見た、若い頃の曾祖母だ。
彼女は笑顔で僕の手をとり言った。「お帰りなさい」
他の人達も口々に言う。「お帰り、太郎君」「おかえり!」
僕は驚いた。太郎とは、僕の曽祖父の名前。戦争中、兵隊として戦い、南方で戦死した。
ちなみに近頃の僕は、曽祖父と瓜二つだと親戚に言われる。
呆然と皆の笑顔を見ていると、次第に周りがぼやけて、ふと僕は目を覚ました。
手元を見ると、スマホの充電がほとんど無い。朝、充電したはずなのに。
さっきの世界は、曾祖母の想いが作り出した、バーチャル世界なのか。
きっと仮想の夫でもいいから、ひとこと言葉をかけたかったのだろうか。
ファンタジー
公開:21/12/19 13:39
更新:21/12/19 13:47
更新:21/12/19 13:47
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雑貨関連の仕事をしています。こだわりの生活雑貨、インテリア小物やおもしろステーショナリー、和めるガラクタなどが好きです。
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