外のあの子
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家は一種の結界なのだと聞いたことがある。招かれなければ、招かれざる者は入ることが出来ないのだと。
だから、
この雨の中家の前でぽつんと立ち尽くしている、青白い顔の血塗れの少女も、こちらが招き入れない限り入って来ることは出来ないはずだ。
ある日のバイト帰り、血塗れの少女が消えていた。ああ、居なくなったんだとほっと息をつく。
「あら、こんばんは」
「あ、ども…」
隣の家の奥さんが挨拶をしてくれたので、そちらに向き直って返事をする。
そして、息を飲んだ。
あの少女が、奥さんの足元にいる。
「あ、あの…」
「うん?何かしら」
「…い、いえ…」
「?そう?じゃあ、またね」
そう言って奥さんは家の中へ入っていく。少女も、それに続いて入っていった。
ああ、あの人はあの子を放っておけなかったんだな。
あの子が少女とは思えない程邪悪な笑顔を浮かべていたのが、あの人には見えなかったんだな。
だから、
この雨の中家の前でぽつんと立ち尽くしている、青白い顔の血塗れの少女も、こちらが招き入れない限り入って来ることは出来ないはずだ。
ある日のバイト帰り、血塗れの少女が消えていた。ああ、居なくなったんだとほっと息をつく。
「あら、こんばんは」
「あ、ども…」
隣の家の奥さんが挨拶をしてくれたので、そちらに向き直って返事をする。
そして、息を飲んだ。
あの少女が、奥さんの足元にいる。
「あ、あの…」
「うん?何かしら」
「…い、いえ…」
「?そう?じゃあ、またね」
そう言って奥さんは家の中へ入っていく。少女も、それに続いて入っていった。
ああ、あの人はあの子を放っておけなかったんだな。
あの子が少女とは思えない程邪悪な笑顔を浮かべていたのが、あの人には見えなかったんだな。
ホラー
公開:21/12/19 10:14
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