自販機
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缶から吹き上がるそれは容赦なく襲い掛かる。苦しい。いや、心情的な話ではない。呼吸が、苦しいのだ。吹き出る内容物を懐かしい思いで見ていたのはつかの間、それは水塊となって私に襲いかかった。一体、どういう物理的法則に従って顔面に水分が纏まりついているのかはわからないが、私の生理的法則は自然と作用し、意識は遠く彼方へと出かていった。
気がつくと私は、地面に横たわっていた。辺りは暗く、既に夜になっている。数時間は意識を失っていたらしい。身体は動かすと筋肉が軋むような感じがするが、それが妙に心地よかった。上体を起こして何があったのか思い返してみるが、上手くできない。何か、遠くに飛ばして、褒められたような。と、目線の先に自動販売機が見えた。どうしてこんなところに。
「まぁ、いいか」
独り言ちて、ポケットから財布を出す。缶コーヒーを選び、プルタブを開けた。今日は久しぶりにいい日だった気がする。 終
気がつくと私は、地面に横たわっていた。辺りは暗く、既に夜になっている。数時間は意識を失っていたらしい。身体は動かすと筋肉が軋むような感じがするが、それが妙に心地よかった。上体を起こして何があったのか思い返してみるが、上手くできない。何か、遠くに飛ばして、褒められたような。と、目線の先に自動販売機が見えた。どうしてこんなところに。
「まぁ、いいか」
独り言ちて、ポケットから財布を出す。缶コーヒーを選び、プルタブを開けた。今日は久しぶりにいい日だった気がする。 終
ファンタジー
公開:21/12/18 20:52
更新:21/12/18 20:57
更新:21/12/18 20:57
読書量も文章力も想像力もまだまだですが、ちょっとずつ投稿していきます。
コメントいただけると嬉しいです。
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