恋愛カタログ

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仕事一筋、気付けば30代後半の私の元に届いた1冊の本。表紙にはでかでかと、『恋愛カタログ』と書かれていた。
誰かの悪戯だろうと思ったけど、ページを捲っていると、ある項目で手が止まる。

・少女漫画みたいな恋がしたい!

思えば、学生時代も勉強を優先していた私。少し気になって、私は付属のハガキをポストに投函したのだ。



「お届け物でーす」
翌日、何やら荷物が届いた。何かを頼んだ記憶はなく、宛先も不明。恐る恐るダンボールを開けると、中から出てきたのは上等な酒とおつまみの詰め合わせ。中には一緒に1枚の手紙が入っていた。

『この度は申し込み有難うございます。誠に申し訳ありませんが、お客様の年齢は少女漫画恋愛コースに適さない為お望みを叶えることが出来ませんでした。こちららそのお詫びです』

失った時は戻らないということか。
休みだった私は朝からその酒とつまみで晩酌をして、一人で泣くことにした。
その他
公開:21/12/15 11:14

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