うとうと授業と迷子の蜂

お弁当の後の午後の授業中。
私は睡魔とたたかっていた。

小難しい世の中を学ぶ社会の話を聞いていたら、うとうとと黒板とのにらめっこをして、気づいたら机とのにらめっこになっていた。

机とおでこがごっつんこする間際で「はっ！」と目が覚める。

蜂がきて、机の上に止まったからだ。

危うく押し潰してしまい、仕返しにうたたねモードの私の頭に刺されてしまっていた……かも。


その蜂は迷子なのか、しばらく机の上でうろうろしていた。

蜂に限らず、どこからか舞い込んできた虫は入ってきた所や出口がよく分からないらしい？

外に出たいのだろうに、出口が分からずに部屋中を飛び回る虫をよく見かける。

私はそっと下敷きを取り出し、全開になっている教室の窓の方向に誘導するつもりで、そっと蜂に風を送った。

すると上手く伝わったのか、蜂は四角い枠をくぐりのどかな青空が広がる空へ飛んでいきました。