弱ったカエル

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晴れた日、私は弱っているカエルを見つけた。

「どうしたの。随分弱ってるわね。水のあるところに連れて行ってあげた方がいいのかしら?」

私はカエルを拾い、池に逃がしてあげた。

「元気でね」

その翌日の事だった。カエルの鳴き声で目が覚めた。

ゲコゲコゲコ……。
ゲコゲコゲコ……。

「ええっ。な、何これ……!?」

大量のカエルが窓から見えた。正直気持ち悪い。

「先日は殿の命を助けて頂き、ありがとうございましたゲコ」
「しゃ、喋った!?」
「あなた様が助けたのは、トノサマガエルの中の殿様。トノサマトノサマカエル様でゲコ」
「もうトノサマガエルで良くない?」
「トノサマがお礼をしたいと申しております」
「いいですよ。別に」
「いいえ。そういう訳にはいきません。何か欲しい物はありますか?」
「お金かなぁ。なんて。カエルに言っても仕方ないけどね」

翌日、カエルから大金が届いた。
公開:21/12/12 09:10

富本アキユ( 日本 )

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・作詞を担当
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