手品警部

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窃盗で捕まった俺は余罪がないか今日も取り調べを受ける。
「本日、取り調べを担当する警部の手品です」
そいつは胡散臭い男だった。いきなり俺に5枚のカードを突き付ける。
「1枚お引き下さい」
適当にカードを引く。そこに書かれているは余罪の証拠。くそっ!警察め、ついに切り札を使ってきやがったな!なら、しらを切るまでだ!
「おや?いつの間にかカードが盗まれたようです。ちょっと失敬」
男は俺の胸ポケットに手を伸ばすや4枚のカードを取り出す。それはさらなる証拠の数々。これでは言い逃れも出来ねぇ…驚く俺に男は笑いかける。
「貴方の心、盗ませて頂きました」
完敗だ…ところでさっきのどうやったんだ?俺にも教えてくれよ。
「いいですよ。スリも得意な貴方なら簡単に出来ますよ」
男から教わった手品はまさに目から鱗だった。牢にぶち込まれても看守からこれで鍵を盗めばいい。そう思っていた…
俺の牢は電子ロック式だった。
公開:21/12/09 20:44

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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