酒の勢い
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「はぁ」
部屋で生首を目の前に、殺し屋の私はため息をついた。
酔ったまま殺してしまったか。酒の勢いというのは、恐ろしいものだ。
しかし、こいつはいったい誰なのだろう。
頭が痛くて、思い出せない。
私は、知り合いの医者を呼んだ。
「まさか君がねぇ」
「私がしたとは、思いたくないよ」
医者は、道具を取り出して調べ始めた。
「君は刃物で殺すのか」
「たまにね。ただ、昨日は酒を飲んでいたらしくて、なにも覚えていないんだよ」
触ったり覗いたり。
いろいろ医者はいじったあと、いった。
「どうも、君の仕業らしいね」
私はがっくりとうなだれる。
「やっぱりか」
「ああ。君のナイフで切ったらしい」
「で、こいつの身元は」
「君だと思うよ」
医者がそういうと、生首が首をかしげた。
その時ふと、自分の首から上がないことに気づいた。
「酒の勢いっていうのは、恐ろしいねぇ」
そういって、医者は帰っていった。
部屋で生首を目の前に、殺し屋の私はため息をついた。
酔ったまま殺してしまったか。酒の勢いというのは、恐ろしいものだ。
しかし、こいつはいったい誰なのだろう。
頭が痛くて、思い出せない。
私は、知り合いの医者を呼んだ。
「まさか君がねぇ」
「私がしたとは、思いたくないよ」
医者は、道具を取り出して調べ始めた。
「君は刃物で殺すのか」
「たまにね。ただ、昨日は酒を飲んでいたらしくて、なにも覚えていないんだよ」
触ったり覗いたり。
いろいろ医者はいじったあと、いった。
「どうも、君の仕業らしいね」
私はがっくりとうなだれる。
「やっぱりか」
「ああ。君のナイフで切ったらしい」
「で、こいつの身元は」
「君だと思うよ」
医者がそういうと、生首が首をかしげた。
その時ふと、自分の首から上がないことに気づいた。
「酒の勢いっていうのは、恐ろしいねぇ」
そういって、医者は帰っていった。
公開:21/12/11 21:44
歓びは朝とともにやってくる。
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