永遠の美

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 森の奥に住む、魔女と呼ばれる老婆が言いました。
「これがあんたに、永遠の美を与える薬だよ」
 魔女の庵に訪れた、妙齢の女が言いました。
「甘い言葉で騙して、毒薬でも飲ませるつもりね」
 すると老婆はしゃがれた笑い声をあげます。
「まさか。死はたしかに生者の時間をとめる。けれど」
「けれど?」
 女は眉根を寄せながら促す。
「けれど、あんたみたいに醜い生き物を、そのまんま保管してどうするんだい」
 女は地団駄を踏み一息に薬をあおました。そして二度と動くことはありませんでした。
 死した女は。加齢への焦燥から眉間に皺を描くことのなくなった女の死に顔は、それはそれは美しいものでした。
ファンタジー
公開:21/12/11 10:40

ぴろしき

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 @yosisige

上記アカウントにて駄文を垂れ流しているインターネットポエム揚げパン。
にほんご、すき。

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