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「これ持ってたら、大丈夫!」
私は、娘にキレイな石ころを
渡した。
「これは、賢者の石って言うの、緊張しなくなるのよ」

あがり症の娘は、無事、お遊戯会で踊れたようだった。

「へぇ、その石のおかげで上手に出来たんだね」
パパは娘と一緒に喜んでる。
「パパにも、貸してあげる」
パパは明日、大事なプレゼンがあるらしい。

「上手くいったよ! ママ、ありがとう!」
「えっ、ホントに?」
なんで?
ただのキレイな石ころなのに?
「でも……、ありがとうございます」
私は、その石にお礼を言った。

ピンポーン
馴染みの郵便屋さん。
私は伝票をその石に挟んで、ハンコを取りに行った。
「綺麗な石ですね……」
郵便屋さんは、石を手に持ってしばらく眺めていた。
「そう、これ持っていると緊張がほぐれるらしくて……」
「あれっ?」
「……お、奥さん」
「ずっと、好きでしたぁぁ!」
「嫌ぁぁーー!!」
ファンタジー
公開:21/12/10 18:00
更新:21/12/10 20:22
賢者 石ころ

ちさとりゅうじ( 神奈川 東京 )

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始めました。
少し長めのショートショート置いてあります。 現在、お休み中です。
書き散らかしています。 研究研鑽中につき、ご勘弁下さい。 コメントには必ず返信するつもりでいます。 私のは気にしないでください^_^

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