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夜。世界が静まるのを待って膝小僧は旅に出た。
下界の踝爺は歓迎してくれた。
「その好奇心は宝じゃ。だがここは足先の果て、脳天界を目指しなさい」
膝小僧は勇気をもらい頭の方角に進み始めた。
初めて訪れる五臓六腑を膝探りで掻き分ける。
しかし消化器官に迷い方角を見失ってしまった。
途方に暮れていると声がした。
「見慣れない子ね。どうしたの」膝小僧は旅の理由と状況を説明した。
「なるほど。ここは腕横丁だよ」
肘姉さんは脳天への筋を教えてくれ、親切にも脇まで送ってくれた。
首大通りを抜けると緊張で膝が震えた。
この旅の目的、世界を司る脳様との対面だ。
「膝小僧。お前の来る場所では無い」
「脳様。私は何のために存在するのでしょうか」
「もうすぐ夜明けだ。お前が居ないと世界は膝から崩れ落ちるだろう。お前はこの世界を支えておる」
変な夢を見た。
寝起きなのに脚に疲労感がある。
なんだか膝が笑っている。
下界の踝爺は歓迎してくれた。
「その好奇心は宝じゃ。だがここは足先の果て、脳天界を目指しなさい」
膝小僧は勇気をもらい頭の方角に進み始めた。
初めて訪れる五臓六腑を膝探りで掻き分ける。
しかし消化器官に迷い方角を見失ってしまった。
途方に暮れていると声がした。
「見慣れない子ね。どうしたの」膝小僧は旅の理由と状況を説明した。
「なるほど。ここは腕横丁だよ」
肘姉さんは脳天への筋を教えてくれ、親切にも脇まで送ってくれた。
首大通りを抜けると緊張で膝が震えた。
この旅の目的、世界を司る脳様との対面だ。
「膝小僧。お前の来る場所では無い」
「脳様。私は何のために存在するのでしょうか」
「もうすぐ夜明けだ。お前が居ないと世界は膝から崩れ落ちるだろう。お前はこの世界を支えておる」
変な夢を見た。
寝起きなのに脚に疲労感がある。
なんだか膝が笑っている。
ファンタジー
公開:21/12/10 11:40
まずは自分が楽しむこと。
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