夢列車

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寝てしまったらしく、知らぬ駅で目が覚めた。
降りたくなり駅を出ると、良い匂いがしてきた。見ると夢屋と看板が出ている。
入ると直ぐに店主が「貴方は夢を持っていますね」と言った。私は故郷に帰って自然の中で、畑をしながら暮したいと何年も思っていたので、びっくりして答えると、「夢を持って暮している人が、必ず見付けられる店なんです。この駅から列車が出ていて、それに乗れたら不思議な事が起こりますよ」と教えてくれた。
駅に戻ると下車した駅ではなく、いつもの駅だった。

それから数年経ちいつもの駅で待ってると、間もなく夢行きの列車が到着しますとアナウンスが入った。今まで何処に居たのか大勢の人達が現れ私も、その列車に一緒に乗り込んだ。満員になり扉が閉まり動きだした。
隣にいた人が話しかけてきた。「私は必ず乗れると信じていました。夢屋の主人が教えてくれた通り、一日も欠かさず夢を持ち続けて生きて来たのですから」
ファンタジー
公開:21/12/05 10:01

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