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耳を澄ますと誰かのすすり泣く声が聞こえて来た。
「どこから聞こえてくるのだろう」
私は声の在処を探した。
周囲を見回してみたが該当する少女はいない。
空耳だったかのかと一瞬は考えた。だが、声は驚く事に私の体の中から聞こえて来たのだ。
「なぜ、私の体の中から?それに君は一体誰なんだ?」
私は尋ねたが返事は返って来なかった。

それから数ヶ月後、私は体調を壊し、入院した。
頭痛やめまいが激しく普通に歩くことも出来なくなったのだ。
「もしかしてこれはあの少女の呪いなのだろうか」
私がそんな独り言を言っていると医者が病室に入って来た。
「あなたの症状は呪いではありません。ですが、全ての原因はあなたにあります」
「それはどういうことですか?」
「あなたは普段から暴飲暴食を続け、体の悲鳴に耳を傾けなかった。そのせいであなたの臓器全てがストライキをを始めたのです。もう、あなたにはついていけませんって」
公開:21/12/04 22:04
更新:21/12/04 22:12

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