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深夜2時。私は飼い猫のタマから説教を受けている。
「あんたねぇ…私と何年の付き合い?」
20年です。と、正座で答える私にタマは溜息を吐く。
「そう。20年。猫が妖力を持ち、猫又になるには十分な期間よ。歳経た猫はね、猫又になれるの。それをなぁに貴方?私を見て『化け猫』ですって?バカにしないでくれる?」
曖昧に返事を返しながら、猫背でいると「シャキッと背を伸ばしなさい!」とさらに怒られた。
「猫又はね、化け猫と勘違いされるのが大嫌いなの。チンパンジーとオランウータンくらい違うのよ」
その二つの違いが私にはよく分からない。
「あ~、やだやだ。鍋島の化け猫なんかと間違われるなんて本当に勘弁だわ!」
夜中に喉が渇き、ちょっと水でも飲もうかと台所に入ったのが間違いだった。
日本酒をラッパで飲んでいるタマを見て思わず『化け猫!』と叫んでしまった…そして、この状況だ。
酔っ払いが面倒なのは人も猫も同じか…
公開:21/11/30 20:44

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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