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今回、募集する小説のテーマは「聞こえる」です。

私はそれを聞き、憂鬱になった。
また、私が手塩にかけて育てた作品達を戦地に送り出さなければならないのか。二度とこの故郷へ帰って来ないと分かっているのに。
そう、戦地で生き残るのはごく少数の精鋭部隊のみ。それ以外は戦地で消息を絶っている。だから、稀に彼等の生存を聞くと「ああ、生きていたのか。良かった」と目から大粒の涙が流れる。
最近は戦線が拡大激化している。
新規で参入した作品と古参の作品が対立しているからだ。
後から参入した新規組が古参組の活躍の場を奪い、領地を大量に奪っていった。
だから、古参組は弾丸を増やし対抗。
だが、新規組も負けじと新兵器を戦地に投入。
その繰り返し。
私はそんな戦地に自分の作品を送り出さなければならない。
私に出来る事と言ったら作品達に菓子折りを持たせ、「お手柔らかにお願いします」と手揉みし、相手に渡す事くらいだ。
公開:21/11/30 18:30

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