ドバイの変貌 

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未来都市の様な街並みとは不釣り合いに、駱駝が砂浜を歩いている姿が映し出された時、私は50年前ドバイに出張した事を思い出した。砂漠の中の客もまばらなホテルに泊まった。現地の連絡係が来て、書類を書き上げるのを部屋で待っていた時だ、ワーンと言う凄い音がしたかと思うと彼は座り込み、私にお尻を向けアラーの神の方角にお辞儀を続けた。5分位の礼拝をし何も無かったかの様に、私の方に向き直り待っていた。

仕事も終わり飛行場にタクシーを走らせたが、砂嵐に合いラジエータが詰まり動かない。車を残し運転手が道先案内となり月の砂漠ではなく、真っ昼間の砂漠を歩く。5分もすると荷物と熱さで頭がボーッとなった。

すると2頭の駱駝が近づいて来て乗れよと跪き乗せてくれた。ラクダの速度は早く20分位で着いた。
運転手はタクシ代を取らず、ラクダ達もいらないといった。私達は日本人を乗せたのは初めてだから自慢になりますよと言った。
ファンタジー
公開:21/12/02 06:21

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