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僕が夜遅く起きると、隣の姉の部屋から声が聞こえて来た。
姉は誰かと部屋の中で喋っているようだ。
一体どんな友人が来ているのだろうか。こっそり見てみよう。
僕は抜き足差し足でそろりそろりと歩き、姉の部屋の扉を少し開けた。すると・・・姉は一人遊びをしていた。

「ニャハハハ、怪盗ニャパン、参上」
「現れたでちゅね。怪盗ニャパン。今日こそは逮捕するでちゅ」
「ニャハハハ、久しぶりだな、チュータン。今回もまたソルラルダイヤを盗んで行くニャー」
「そうはさせないでちゅ。この部屋には沢山のトラップを仕掛けているでちゅ。前回のようにはいかないでちゅ」
「にゃははは、そんな事は調査済みにゃー」
「なんでちゅって」

ギィーー
床が軋み、音が鳴った。
「はっ」
姉が急に振り返った。姉は僕の存在に気付いたようだ。
「もしかして見てた?」
「いや、見ていなかったよ」
「そっか、良かった」
「聞いていたんだ」
公開:21/11/26 12:41
更新:21/11/26 12:42

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