聞こえる

聞こえる。民の泣く声、悲痛が。

王様は何をやっているのだ。あんなに税金を取るくせに我らが困った時には何もしてくれない。お願いです。食糧を分けてください。子供達の分だけでも良いので。ふう、これで王様にも声が届いただろう。

なぜだ。なぜ、王様は何もしてくれないのだ。

大臣が民の声を握り潰しているらしいです。おのれ、許せん。

長老、今度は大臣に握り潰されないよう声を尖らせましょう。

それは駄目じゃ。そんな事をしたら子供達が傷付いてしまう。

ならば、ネバネバした声にしましょう。

駄目じゃ。そんな事をしたら腐っていると勘違いされて生ごみに捨てられてしまう。

ならば、高反発の声にしましょう。これならば簡単に握り潰されないですよ。

駄目じゃ。下手をしたらこちらに跳ね返ってくるではないか。

では、どうしたらいいのですか。

うむ、大きな文字で書いてはどうだろうか。ナスカの地上絵のように