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私は本が好きである。特に推理もの。
なぜなら、本の中の登場人物が私に語り掛けてくるからだ。

「皆さんをここにお呼びしたのは他でもありません。真犯人はこの中にいます」

(ふむ、なるほど、なるほど。これまで読んできた場面の何処かに事件を解くためのヒントがあると言うのだね、探偵さん。私の推理では一番怪しいのは召使いのメアリー。でも、彼女には犯行時間に完璧なアリバイがある。あなたと一緒にチェスをしていたと言う完璧なアリバイだ。それに彼女には館の主人を殺す動機がない。だから彼女には犯行は無理だ。そう、第一の犯行に関してはね。だが、もし、共犯者がいたとしたら事情は変わって来る。交換殺人。第二の殺人に関しては奥さんのワインに毒を混入する事は可能だった。そうだろ、探偵さん)

「犯人は娘のキャシーです」

(なんだって。確かに娘ならば怪しまれずに犯行が可能だ。くそ~まんまと作者の罠に嵌ってしまった)
公開:21/11/23 16:22

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