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戦場にて死神の声を聞いた。
「うひゃひゃ、大漁大漁。笑いがとまらんね、こりゃ」
私は死神に尋ねる。
「君は何をやっているのかね?」
死神はつまらんことを聞くなと投げやりに言った。
「見て分からぬか。釣りじゃよ、釣り。まあ、今回は養殖しておいた人間が丸々と脂がのって来たようだから、ついでに網で捕獲もしているがな」
「そんな事をして何になる?」
「何になる?そんな事、決まっているだろ。死神の仕事は命を刈る事。それで報酬を得ている」
「こんな残酷な事をしておいて君に罪の意識は無いのか」
「生きると言う事は罪な事だ」
「いきなりお前は何を言っている」
「私は人間達に美味しい、美味しい餌を与え続けた。女、金、名誉、美食、奇跡、他にも沢山。それだけの餌代を私は払っている。だから君達の命を刈る事は当然の権利だ」
「そんなの詭弁だ」
「詭弁、結構じゃないか。君は何の代償も無しに生きて来たのかい。違うだろ」
公開:21/11/23 13:41

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