淡い思い出
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淡い思い出の地を、訪れた。何年振りだろうか。「あなたでしたか。こんな所に捨てていったのは。30年間、そのままになっているんですよ。みんながずっと迷惑してるんです。よりにもよってあなたが道の真ん中に捨てるもんだから。この道、毎日渋滞ですよ。勝手に片付ける訳にもいかないですから困ったもんです。今日はもちろん、持って帰ってくれるんですよね?」
「はい。随分と時間がかかってしまい、本当にご迷惑をかけました。すいませんでした。」
そう言って私は、30年前に捨てた淡い思い出をキレイに集めて拾い、心に仕舞ったのであった。
「はい。随分と時間がかかってしまい、本当にご迷惑をかけました。すいませんでした。」
そう言って私は、30年前に捨てた淡い思い出をキレイに集めて拾い、心に仕舞ったのであった。
青春
公開:21/11/22 11:11
時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。
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