黒いロウソク
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ネット通販でオカルトグッズを販売している怪しげな店で売っていたのは、黒いロウソクだった。この黒いロウソクに火を点けている間、呪いたい相手の名前を呼び続けると、相手に呪いがかかるらしい。
「うふふ……。それいい。最高じゃない」
私には呪いたい程、憎い相手がいた。根暗な私とは違い、いつもクラスでキラキラ輝いているあの子。そう。あの子が憎くて憎くてたまらないのだ。あんなに眩しい存在がいると、私は嫉妬してしまう。あの子がクラスにいる事で、自分のように一人で教室の隅っこでいるのが惨めになるからだ。
私は黒いロウソクを買った。
そして黒いロウソクに火を点けた。
「大谷愛子、大谷愛子、大谷愛子」
私は大谷愛子という彼女の名前をロウソクの火が消えるまで、念仏のように呟き続けた。
ガチャ。部屋のドアが開いた。
「真理子、ご飯できたわよ」
母が私の名前を呼んだ。
あっ、私も呪われてしまう。
「うふふ……。それいい。最高じゃない」
私には呪いたい程、憎い相手がいた。根暗な私とは違い、いつもクラスでキラキラ輝いているあの子。そう。あの子が憎くて憎くてたまらないのだ。あんなに眩しい存在がいると、私は嫉妬してしまう。あの子がクラスにいる事で、自分のように一人で教室の隅っこでいるのが惨めになるからだ。
私は黒いロウソクを買った。
そして黒いロウソクに火を点けた。
「大谷愛子、大谷愛子、大谷愛子」
私は大谷愛子という彼女の名前をロウソクの火が消えるまで、念仏のように呟き続けた。
ガチャ。部屋のドアが開いた。
「真理子、ご飯できたわよ」
母が私の名前を呼んだ。
あっ、私も呪われてしまう。
公開:21/11/21 09:19
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