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ある日の朝。僕は驚愕し、慌てふためき、悲嘆に暮れた。
家出されたのだ。
右手の中指に。
僕は家中探し回った。
ゴミ箱の下、筆箱の中…
日が暮れかけた頃、ようやく冷蔵庫の裏側に隠れているのを発見した。
「こんなところにいたのか中指。はやくもどっておいで」
「いやよ。私、しんどいの。あなたがペンを握っている間、ずっと」
「それは…」
「言い訳なんて聞きたくないわ。さようなら。私が言えるのはこれだけよ」
「そんな…戻ってきてくれよ。お前がいないと、僕は…僕はどうしたら良いんだ?」
「そんなの知らないわ。今まであなたは、私の気持ちなんて一ミリも考えたことないのに。今更なによ」
「お前の気持は良くわかった。でも、僕はお前がいないとだめなんだ!今まで悪かった。これからは、ちゃんと感謝の気持ちを伝えるようにするよ。だから…戻ってきてくれないか?」
こうして僕は、今日もショートショートが書けている。
家出されたのだ。
右手の中指に。
僕は家中探し回った。
ゴミ箱の下、筆箱の中…
日が暮れかけた頃、ようやく冷蔵庫の裏側に隠れているのを発見した。
「こんなところにいたのか中指。はやくもどっておいで」
「いやよ。私、しんどいの。あなたがペンを握っている間、ずっと」
「それは…」
「言い訳なんて聞きたくないわ。さようなら。私が言えるのはこれだけよ」
「そんな…戻ってきてくれよ。お前がいないと、僕は…僕はどうしたら良いんだ?」
「そんなの知らないわ。今まであなたは、私の気持ちなんて一ミリも考えたことないのに。今更なによ」
「お前の気持は良くわかった。でも、僕はお前がいないとだめなんだ!今まで悪かった。これからは、ちゃんと感謝の気持ちを伝えるようにするよ。だから…戻ってきてくれないか?」
こうして僕は、今日もショートショートが書けている。
ファンタジー
公開:21/11/22 16:10
来年以降のいきかたが決まりましたヽ(=´▽`=)ノ
コメント読んだりお返事したりするのはとても好きなので、気楽にコメントいただけると嬉しいです。
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