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庭先に鍋を被ったかたつむりを見つけた。
「あら、今日もなべつむりが来たのね」と母。なべつむり?
「鍋を被ったかたつむりよ。ただ、ヤドカリと一緒で自分で鍋を用意出来ないから、こうして鍋をくれそうな家を回っているの」
母は台所に戻ると使っていない鍋を持ってきた。
「気に入るといいけど…」
なべつむりは母が地面に置いた鍋に触覚を伸ばす。ペタペタと触るとそっちの鍋に移動する。
「良かった。気に入ったみたい」
母はなべつむりが去って行った後、地面に置かれた鍋を手に取る。内側にびっしりと貝のようなものが張り付いていた。
「やったわ!当たりよ!あのなべつむり、牡蠣鍋のなべつむりだわ!今夜は蠣パーティよ!」
えっ!それって蠣なの!?
「なべつむりはね、鍋の中に具材を貯め込む習性を持つの」
そんな生き物がいるなんて初めて知った…
「ちなみに一昨日、美味しい美味しいって食べていたすき焼きもなべつむりのものよ」
公開:21/11/18 20:24
蝸牛 鍋牛

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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