食べ出したら止まらないパスタ

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北南新聞社文化部の記者柿山よう子は、美食家の貝原遊山ととあるイタリアレストランへやって来ていた。
「さっそく食べてみましょう!」
よう子は注文したパスタを一口入れた。
「んん!〜ん!〜ん!」
目をパチクリしながら、彼女は一皿丸ごと最後まで食べきった。
「…すごい!噂通り食べはじめたら止まりません!」
「そうでしょう?つまりそれくらい美味しいということです」
シェフは笑みを浮かべた。
「一体どんな調理を!?」
そこで貝原遊山の目が鋭く光った。
「シェフ、真の料理家なら、『味』で勝負をしたらどうかね?」
「それは、どういう意味ですかな?」
「君のパスタはイカサマだと言っておるのだ!この一皿はたった一本のパスタからできているのだろう?」
「な、んですって!?だから…」
よう子が驚愕した。
シェフは膝をつく。
「さすが先生はお見通しですね。私は昔から味付けが苦手で。…だから超長いパスタに!うぅ!」
その他
公開:21/11/18 12:02

水素カフェ( 東京 )

 

最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。

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