黒焦げ料理

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うちは母子家庭だ。母さんが働いて稼いで生活している。そして俺が家事をしている。決して裕福とは言えない家庭だが、それなりに幸せに暮らしている。今日も俺は、母さんが帰ってくるまでに夕食の支度をして、母さんが帰ってくるのを待っている。

「ただいま」
「おかえり、母さん。ご飯できてるよ」
「ありがとう。いつもごめんね」
「いや、いいよ。母さんは働いてるんだし、家事ぐらい俺がしないと」
「あんたもたまには、友達と遊んだりしたいんじゃないの?」
「いや、別に。遊ぶよりも家事のスキルが上がる方が将来役立つでしょ」
「そうかい?」
「うん」

ある日、母さんが休みの日の事だった。

「今日はね。休みだから母さんが料理するよ」

そして出てきた料理は、黒焦げ料理だった。どうやらチャーハンを作ろうとしたらしい。

「失敗しちゃった」
「いや、美味いよ」

嘘だけど。やっぱり俺が家事しなきゃダメだな。
公開:21/11/20 10:19

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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