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お姉さんの作るカレーはとっても美味しい。一口食べると皆その味の虜になってしまう。
先日のお祭りなんて、屋台のおじさんおばさん達もお姉さんのカレー鍋の前に並んでしまった。参拝客も皆、神様そっちのけだ。
私はカレーの秘密を知りたくてお姉さんに聞いた。
「う~ん…作り方だけなら教えられるけど、それでもいい?」
頷く私にお姉さんは準備を始める。
人参、玉ねぎ、ジャガイモ、お肉は主に豚肉を使っているそうだ。カレールゥに至っては市販のもの…こんなので皆を虜にする味を作れるのか?
「カレーはね、余計な事をしないのが一番なの。ああでも、これだけはやって。美味しくな~れ!ってカレーに愛を込めるの」
そんなので美味しくなるの?と、疑ったが一口食べて夢中になった。
「ね、美味しいでしょ?あっ。お水もどうぞ。このお水にはね、そっちのお鍋で作った皆を虜にする魔法の薬が入っているの…って、聞いてないわね。ふふっ…」
公開:21/11/19 20:41

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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