0
1

「勇者様、この声が聞こえますか?」
突然、私の頭の中に見知らぬ誰かの声が聞こえた。
「誰なの、あなたは?」
「良かった。私の声が聞こえるのですね。私はアキナ。召喚士です。ただ今、我が国は隣国のゴルリアに襲われ、劣勢に追いやられています。どうか私達を救って下さい。あなたの力が必要なのです」
「そんな事を言われても困るわ。今、学校の授業中だから」
「それならば、時間が空いている時だけで良いので助けて下さい」
「そんなバイト感覚で言われても」
「バイトと云うものが何なのか私には理解できませんがそれでもいいので助けて下さい」
「それで、私は何をすれば良いの」
「良かった。私達を救ってくれるのですね。ありがとうございます」
「別に気にする必要ないわ。ただし、掛け持ちになるけどいい?」
「えっ?」
「私、あなたとは別の胃世界でも救世主をやっているの。残業でダブルブッキングになっても文句を言わないでね」
公開:21/11/16 03:02

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容