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「盾としておなべのふたが売ってあるのに、なんでお鍋自体が売ってないのか気になってね。」
かの勇者はそういった理由で鉄の鍋を装備したらしい。
「これがすごく便利なんだ。」
曰く、お鍋で敵の攻撃を防ぐことができる
曰く、お鍋で思いっきり叩けば結構な攻撃になる。
曰く、歪んだお鍋も叩いて戻せば料理に使える。
曰く、洞窟では頭にかぶって落石を防ぐことができる。
曰く、元々火にかけるものだから熱に強い。
曰く、持ち手が加工してあって電気もあまり効かない。
曰く、サイズ的に扱いやすい。
どんな局面でも、このお鍋でなんとかなっているという。
「穴が空いても大抵の町で修理できますしね。」
その度に手持ちの素材を使って強化加工をしてもらってるらしい。
使うところを見せてくれるというので、付いて行くことにした。
数時間後。
私は満腹で勇者の手りょう…
活躍を記録していた。
ファンタジー
公開:21/11/15 18:38

ハル・レグローブ( 福岡市 )

趣味で昔から物書きをのんびりやってます。
過去に書いたもの、新しく紡ぐ言葉、沢山の言の葉を残していければと思います。
音泉で配信されているインターネットラジオ「月の音色 」の大ファンです。

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