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「私は霊能力者です。故人の声を代弁する能力があります。あっ、今、あなたのお父様の声が聞こえてきました」
「先生、親父は何と言っているのですか?」
「えっ、ふんふん、なるほど。あなたにはこの先、不幸な人生が待ち受けている。それを回避するためには目の前の先生に多額の寄付をする必要があるとお父様は言っています」
「わかりました。寄付をしましょう。他に何か言っていませんでしたか」
「聞いて見ましょう。えっ、そうですか。分かりました。お父様はこうも言っています。今、付き合っている友人と別れなさい。さもないとあなたに災難が降りかかるそうです」
「わかりました。きっぱりと別れましょう。先生、今回は亡き父の言葉を伝えて頂きありがとうございました」

「それでどうだった。あの霊能力者は?」
「全然駄目だったよ。彼女の周囲にいる悪霊にも気付いていないみたいだから。数日後には憑り殺されているんじゃないかな」
公開:21/11/16 18:16

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