4
3
「俺は絶対に外には出ない。」
暗い部屋に布団の中から小さな声が漏れ出る。先週から息子はずっとこの調子だ。
ため息をついて窓の外を見ると、果てしない地平線の上に輝く太陽が見える。外はこんなにいい天気なのに。
「外の空気を入れようか。」
窓を開けようとした瞬間に、息子が布団から飛び起きて、突き飛ばされた。
尻餅をつき、見上げた息子の顔は怒りで震えていた。
「死にてえのか、クソ親父!」
あまりの剣幕に体が強張る。窓を開けようとしただけなのに。
「お前、お前、父親に手を出すなんて正気じゃないぞ」
震える声を抑え、睨みつける。
そう言うと、息子の吊り上がった眉は徐々に垂れ下がっていった。
「親父こそ正気に戻ってくれよ。」
息子がぽつりと呟き、床に涙が落ちた。
その時、頭に電流が走り、靄のかかった記憶が蘇った。炎、爆風、黒い雨、死体。
「そうだった、外の世界は、人類は、もうーー」
暗い部屋に布団の中から小さな声が漏れ出る。先週から息子はずっとこの調子だ。
ため息をついて窓の外を見ると、果てしない地平線の上に輝く太陽が見える。外はこんなにいい天気なのに。
「外の空気を入れようか。」
窓を開けようとした瞬間に、息子が布団から飛び起きて、突き飛ばされた。
尻餅をつき、見上げた息子の顔は怒りで震えていた。
「死にてえのか、クソ親父!」
あまりの剣幕に体が強張る。窓を開けようとしただけなのに。
「お前、お前、父親に手を出すなんて正気じゃないぞ」
震える声を抑え、睨みつける。
そう言うと、息子の吊り上がった眉は徐々に垂れ下がっていった。
「親父こそ正気に戻ってくれよ。」
息子がぽつりと呟き、床に涙が落ちた。
その時、頭に電流が走り、靄のかかった記憶が蘇った。炎、爆風、黒い雨、死体。
「そうだった、外の世界は、人類は、もうーー」
SF
公開:21/11/13 17:00
大学生
お願いします。
ログインするとコメントを投稿できます