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君を初めて見た瞬間。僕は君に恋をした。
時間がスローモーション。一瞬、一瞬がコマ送りで進む。
ああ、もしかして、これが走馬灯なのかと勘違いする。
彼女はどこの誰だろう。自分の事に気づいてる?
モヤモヤ、モヤモヤ
思考が停止する。彼女の事で頭の中が埋まる。
駄目だ。変な事を考えては駄目だ。
明日は期末テストだろ。忘れてしまえ。そんな事。つまらない事。自分には縁のない事。
それなのに視線が彼女に釘付けになる。
どこかにくぎ抜きはないか。この中に誰かくぎ抜きを持っている方はいませんか。叫びたい。叫びたいよ。
「俺は君に恋している、好きだ。愛してる」
しまった。声に出ていた。
「わ、私もよ」
へっ、本当?
声のする方へ振り向くと中年のおじさんが。
思考が停止した。石化した。凍り付いた。
こ、この中に誰か魔法使いはいませんか。賢者はいませんか。
教会で復活させて下さい。
「さあ、僕と教会へ行こう」
公開:21/11/12 21:52

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