鳥籠を被る

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「朝だよ。ほら、起きて」
いつものように幼馴染に起こされる。目を開けると彼女は鳥籠を被っていた。
「おまっ!何だよそれ!」
その衝撃で目が覚めた俺は鳥籠を指さして笑う。
「何がおかしいの?」
首を傾げる彼女。
「その鳥籠だよ!何でそんなの被ってんだ?」
「何でって、記憶を逃がさない為に決まっているじゃない。皆被ってるわよ」
そんなバカな…と外を見る。老若男女、皆が鳥籠を被っていた。
食卓に行くと両親が鳥籠を被ったまま朝食を食べていた。どうなっているんだ…
「ほら、君も被りなよ。その様子だとあの記憶はもう飛んで行ったでしょ?」
「あの記憶?」
「忘れたのなら飛んで行った証拠だね」
さっぱり分からない…ただ、両親は俺と彼女を生暖かい目で見つめる。
「ほら早く、彼氏がそんなだと私が恥ずかしいの。早く鳥籠被って」
俺は彼女と付き合っていたのか?俺には他に好きな人がいた気がするのに何も思い出せない。
ミステリー・推理
公開:21/11/14 20:50

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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