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私は目がいい。視力はそんなに良くないが、間違い探しは得意だし、擬態している動物や虫なんかもすぐに見つけてしまう。
そんな私が最近気づいた事。仲の良い友達グループの中の一人が人間に擬態している何かである事。
少し怖くはあったが、私はそれを二人きりの時に指摘してみた。
「お願い!誰にも言わないで!」
人間に擬態したそれが突然土下座でお願いしてきた。
「人に擬態していないとあれに見つかる…あれにバレたら私は食べr」
言い終わらないうちにそれが燃えた。
突然の出来事だった。それは炎に舐め取られ、咀嚼されるかの如く消炭と化した。
それが死に際に指差した方に目を向ける。
そこには太陽に擬態した何かがいて、こちらを見下ろしていた。
それを直視してしまったが故か、それの姿が瞳へと焼き付いてしまった私の目は見えなくなった。
そうなってやっと思い出した。太陽はずっと昔に爆発して、もう存在していないという説を。
ホラー
公開:22/03/04 20:46

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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