オルゴールと小鳥

森の中に小さなオルゴールが置かれていました。
「なぜ置かれているの？」と聞かれても私は知りません。
だって気付いたらそこにあったのですから。
誰かの落し物でしょうか？それとも誰かからの贈り物？
分かっている事と言えば、オルゴールが置かれている理由を誰も知らないと言う事だけです。
先日、私が森を散策していると、例のオルゴールを分解しようとしている小鳥たちを見かけました。
「コンコン」
小鳥たちは嘴で突っつき穴を空けようとしていました。
ですが、オルゴールは硬い木で出来ていたため全然穴が空きません。
そこで今度は石を落として壊す事にした様です。
「コンコン」
けれどもオルゴールは壊れませんでした。
小鳥たちが困っていると、そこへカラスがやって来て「私に任せなさい」と自信満々に言い、オルゴールを口に銜え、車の通り道に置きました。
その後、どうなったのかですって。
ふふふ、勿論、音を上げましたよ。