自動販売機

16
19

散歩中に道沿いの古屋の横に、自動販売機が在った。
前に通った時には気が付かなかったから、この数日に誰かが設置したのか。
何の販売機かと思い覗くも、商品名や見本も無く可怪しい。
普通ならコーヒーやお茶だろうが、空き缶入れも無い。
いくらかなとお金投入口を観ると、10円以上硬貨を1回のみ投入とある。
もし同じ商品が出るのなら100円玉ではなく10円玉で行けるが、この辺りは人を試しているのだろうか。
期待を持って500円玉を投入しようかなと考えるも、万一何も出てこなかったら、大損だと迷う。
だったら止めれば良いのだが、それが出来ずに既にポケットに手を入れ小銭を握っていた。
結局100円玉と至って平凡な選択だが、それでも何が出てくるかと胸躍り投入した。
暫くは機械は何も動かず、拳骨で叩いてやろかと思った瞬間、やっとガチャンと音がして小箱が出て来た。
開けて見たら紙切れが出てきて
「お前はアホか」。
ファンタジー
公開:22/03/02 06:27

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容